R4ブランド戦略室コラム│第10回「新庄ファイターズに学ぶ、ブランド変革の力」

お世話になっております。株式会社R4です。
株式会社R4のブランド戦略室による
メールマガジン『人が集まる「ブランド思考」』を
お送りいたします。
企業に人が集まり、価値が伝わり、事業が育つ。
そのカギとなる「ブランディング」や「理念の力」について、
毎回さまざまな視点からお届けしてまいります。
人が集まる「ブランド思考」 第10回「新庄ファイターズに学ぶ、ブランド変革の力」
株式会社R4ブランド戦略室 室長 毛利大一郎
今シーズンのプロ野球は、両リーグとも優勝が決まりました。
惜しくも優勝は逃したものの、
北海道日本ハムファイターズが最後まで
パ・リーグの優勝争いを盛り上げました。
数年前まで最下位に沈んでいたチームが
今や優勝を狙えるチームへと大躍進しました。
その中心にいるのが、新庄剛志監督です。
当初は「奇抜なパフォーマンスで話題を集める人物」と
見られがちでしたが、今や采配やチームマネジメントの面でも
高い評価を得るようになりました。
新庄監督の手腕は、単なる戦術面だけではありません。
次の3つの要素も新庄野球の特徴です。
1.若手の積極起用
実績にとらわれず、若手選手を大胆に抜擢。
選手たちに「自分にもチャンスがある」と思わせ、
モチベーションを高めました。
2.楽しさを重視した環境づくり
ユニークな演出や明るい振る舞いで、
選手が伸び伸びとプレーできる土壌をつくりました。
3. ストーリー性のあるチーム運営
就任会見での「優勝なんて目指しません」という発言から
球団全体の注目度を高めました。
その発言は、勝利を積み重ねることで
自然と優勝争いに加わっているような
「常勝」を目指すチーム作りを意図していました。
実際に「最下位から常勝へ」という
わかりやすい物語をファンに示しました。
これらの取り組みによって、ファイターズは結果だけでなく、
存在そのものが輝きを増しました。
このプロセスは、
企業における「ブランドづくり」と共通しています。
ブランドを強くするには、売上や知名度を上げるだけではなく、
消費者・顧客や社会から「存在意義」に共感される必要があります。
新庄監督の取り組みを
ブランディングの観点で捉えてみます。
①パーパスの再定義
新庄監督は「勝つこと」だけでなく
「ファンを楽しませること」も存在意義に据えました。
これは企業にとってのパーパス再定義に相当します。
②ブランド体験の刷新
采配や演出を通じて、ファンに驚きや楽しさを提供しました。
企業で言えば、製品やサービスの機能を超えた「顧客体験の刷新」です。
③選手をブランドの体現者に
選手一人ひとりが「主役」として輝く仕組みをつくり、
全員がチームブランドを背負う存在になりました。
これはインナーブランディングの成功例です。
④ストーリーテリングによる浸透
「最下位から優勝争いへ」という物語が、
ファンとメディアを惹きつけました。
企業においても、自社の成長や挑戦の物語を語ることが
ブランドの浸透を促進します。
新庄ファイターズの躍進には、
パーパス経営、体験価値の刷新、社員の主体的なブランドの体現、
ストーリーブランディングといった
経営にも直結する普遍的な要素が詰まっています。
新庄監督の実践は
「スポーツチームをブランドとして再構築した」事例と言えます。
ちなみに、私は福岡ソフトバンクホークスのファンです。
今シーズンは、ファイターズを脅威に感じた一年でした。
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