株式会社ワタナベ石油 様|経営者・人事インタビュー
数ある採用支援会社の中から、なぜR4が選ばれるのか。その理由を、企業の人事・採用ご担当者様へのインタビューを通じて明らかにしていくシリーズです。今回のゲストは、ガソリンスタンドの『セルフ平田SS』のほか『洗車ひろば』の運営企業である、株式会社ワタナベ石油の専務取締役・渡邊 博基様。採用パートナーとしてのR4の魅力を伺いながら、ガソリンスタンドの運営や洗車場事業を軸に地域の暮らしを支え、新規事業で未来の価値を生み出す同社の挑戦の数々についてもお話しいただきました。
インタビュアー/R4サービスサイト編集部 専属ライター
企業について
法人名:株式会社ワタナベ石油
本社:岐阜県海津市
従業員数:25名 (2025年6月 時点)
公式Webサイト:https://senshahiroba.jp/
※本記事は、2025年11月5日時点の取材に基づくものです
「採用できたら終わり」ではない、R4の魅力。

「当初は、タウンワーク担当会社さんだと思っていたんです」
――渡邊様、本日はよろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いいたします。こうして改まった雰囲気で話すのは、少し緊張しますね。
――ぜひリラックスしてお話しください。まずはR4との出会いについて教えていただけますか。
そうですね。R4さんと初めてお会いしたのは、もう10年ほど前になります。その後、2名ほど担当の方が変わり、現在の営業さんとは約2年のお付き合いです。
――率直にお伺いします。始めの頃の、R4の印象はいかがでしたか?
少し失礼かもしれませんが、当時は「タウンワーク担当会社さん」だと認識していました。最初の頃は、R4さんが求人広告を出す以上の価値を提供してくださる会社だとは、あまり存じ上げなかったもので。
――なるほど。その後、お付き合いを続ける中で印象は変わりましたか?
大きく変わりましたね。最近では、R4さんに求人原稿の改善をお願いし、採用活動を全面的にサポートしていただいています。新規スタッフの採用活動を進める中で、結果として現従業員の定着率や従業員満足度(ES)の向上にもつながっていることを実感していて、とても頼もしいパートナーだと感じています。
――ありがとうございます。現在の営業担当が、最初にお手伝いさせていただいた採用活動について、ぜひ教えてください。
そうですね、2024年ごろのことです。ガソリンスタンドの正社員を採用するために、何度も相談を重ねていました。目の前の欠員補充だけでなく、次世代に向けて組織をつくっていきたいと考えておりまして。人口の少ないエリアですので、採用の難易度が高いのは承知の上でした。
そこで、従来と同じアプローチでは採用が難しいと考え、「何でもできる総合職」ではなく、「職務を分解した募集活動」にチャレンジしました。いわゆる「仕事の切り出し」です。「店頭業務から事務作業、灯油の配達まで一人でこなす」のではなく、「事務作業だけ担当」といったイメージですね。当社にとっては初めての試みでしたので、期待と同時に不安もありました。
しかし、原稿をR4さんにお願いした結果、予想以上に良い人材を採用できまして。採用の幅も広がり、大変助かりました。
――入社された方はどんな方でしたか?
女性の方が2名、事務周りのエキスパートとして入社し、活躍中です。業務効率の向上や労働環境の改善にも大きく貢献してくれています。
たとえば請求書作成ですね。以前は私が担当していたんですが、ほかの業務と並行するのが難しくて、少し苦戦していました。でも今は、彼女たちが専任で担当してくれるようになって、期日に余裕を持って仕上げられるようになったんです。本当に助かっています。
それから、総合職のスタッフがやっていた伝票処理も、今では彼女たちに任せられるようになりました。おかげで総合職の残業時間がぐっと減って、全体の負担軽減にもつながっています。
こうして店頭業務や事務業務に特化して活躍してもらうことで、専門性も高まりましたし、結果的にその他の業務改善まで実現できたと思います。
非常に満足度の高い採用ができたので、次回もぜひR4さんにお願いしたいと思いました。
――R4の介在価値を感じていただけたようで何よりです。次にお任せいただいたのは、大規模な洗車場のオープニングスタッフ募集だったとか。
そうなんです。東海エリア最大級の洗車場「洗車ひろば」の立ち上げは、会社としても非常に大切なプロジェクトでした。ただ、計画がちょうど12月の繁忙期と重なってしまい、通常業務との両立が大きな課題だったんです。特にこの時期は灯油の配達量が一気に増えるため、スタッフはどうしても本業の対応で手いっぱいになってしまうもので…。
そこで、「洗車場の立ち上げは、自分と新しく迎えるオープニングスタッフでやりきる」と覚悟を決め、プロジェクトを進めることにしました。
立ち上げを成功させるためには、人員確保が最優先です。そこで「何が何でも10名採用する」という強い意気込みで、オープニングスタッフの募集に取り組みました。営業さんと相談しながら、地域の給与相場や求職者への響き方を分析。「オープニング時給」「短期募集」といった訴求を盛り込んだ求人原稿を作成し、応募が集まりやすい形に工夫したんです。
――採用成果はいかがでしたか?
反響は想像以上でした。求人の打ち出し方が功を奏し、おかげさまで採用枠がすぐに埋まりまして。あまりにもたくさんの応募をいただいたので対応しきれず、早々に応募を締め切ったくらいです。高校生や大学生など、地元の学生がたくさん来てくれました。その中には『いつも家族と一緒にガソリンを入れに来ています』と言ってくれた方もいましたね。
学生たちにとって、当社が身近で親しみやすい存在だからアルバイトに来てくれる。そして、「アルバイトを通してこの会社がもっと好きになった」と思ってもらえれば、将来、ガソリンを入れに来てくれるかもしれません。そんなつながりが生まれたら、こんなに嬉しいことはありません。
――まさに、人が自然と集まってくる会社ですね。そんな会社づくりのお手伝いのため、R4のライターも取材でお伺いしたとか。
そうなんです。社員の本音を引き出し、会社の魅力を表現してくれました。彼らの素直な意見をヒアリングしていただいたので、私も嬉しかったですね。「自分の仕事の面白さや誇りを伝える」というのは、とてもポジティブなことですし。インタビューされた社員の、エンゲージメント向上にもつながっていると感じています。
「ピット作業(タイヤやエンジンオイルの交換)なし」など、我々からすると普通のことも、打ち出し方次第で大きなメリットになると気付かされました。この原稿を通じて応募数は昨年の2倍に増え、20代と30代の若手2名が新しく入社してくれたんです。
R4さんは、ミスマッチが少なく、長く働いてもらえる人を採用できるよう、ずっと伴走してくれるところが本当にありがたいです。いわば「精度の高い求人づくり」を支えてくれていて、採用の質を上げる取り組みを継続してくれる会社さんは、とても貴重だと感じています。

人の定着のために、できること。
――専務が、人の定着を強く意識するようになったきっかけは何ですか?
そうですね、お恥ずかしいのですが、3年前に頼りにしていた所長が辞めてしまったことです。そのとき、自分の至らなさを痛感しました。今でも深く反省しています。
当時は会社の未来のために動くことが自分の役割だと感じていました。新規事業の構想を練って、土地の交渉や資金調達に邁進していまして。しかし、その毎日を支えてくれていたのは現場の所長をはじめ、社員一人ひとりだったんです。
繁忙期の忙しさは知っているはずなのに、任せきりにしてしまっていたのではないか。もっと寄り添えることがあったのではないか、一緒にできることもあったのではないか…。
そこから、社員一人ひとりと向き合うようになりました。
社員にはライフイベントもありますし、辞めることも起こり得ます。もちろん本人の意思も尊重したいと思っています。
それでも、社員でいてくれるうちは「もっとできることがあったのではないか」と後悔しないよう、できる限りのことをしたいと考えています。せっかくウチを選んで来てくれたんですから。
――普段の関わりの中で、大切にしていらっしゃることを教えてください。
社員と相談しながら物事を決めることを大切にしています。私一人の考えよりも、社員と一緒に考えた方が、絶対に良い解が出せると思っています。それに、こちらが一方的に決めたことに従ってもらうのではなく、一緒に考えていく方が、彼らのやる気やモチベーションにもつながると考えています。
また、一人ひとりにしっかり向き合うことも意識しています。同じ目線で頑張る姿勢を持ちながらも、業務の分担はきちんと行い、特定の人に負担が偏らないようにする。スタッフが悩みを抱え込まないよう、常に気を配り、「頼れる存在・気軽に相談できる存在」として現場の声を聞き、全体をサポートすることを心がけています。
その姿勢は、賞与の渡し方にも表れています。感謝の気持ちを直接伝えたいという思いから、毎年手渡しで「頑張ってくれてありがとう」と声をかけながらお渡ししています。デジタルが当たり前の今だからこそ、アナログな方法で伝わる想いがあると信じて、続けている取り組みです。

環境や待遇は、利益あってこそ。
――人が集まり、定着する会社づくり。これを実現するためには、職場環境や待遇の向上も欠かせません。現時点で何か考えていらっしゃることはありますか。
そうですね、いま考えていることの一つは「年収1,000万円が出せる会社にする」ことです。一時的に高給を出すことはできても、継続的に支払っていくには企業体力が必要で、そこには強い収益力が欠かせません。
ただ高い給与を社員に提示するのではなく、まずは経営側が価値を生みだす仕事をつくる。その仕事で社員が活躍し、活躍の対価が、社員一人ひとりに還元されるサイクルをつくりたいと考えています。
たとえば燃料は価格競争にさらされるコモディティ(市場価格で価値が決まる商品)のため、自社だけで価値や価格をコントロールすることが難しい。そこで当社は、「洗車」という差別化可能なサービスで価値提供したいと考えました。

「洗車ひろば」が生まれた背景
――「洗車ひろば」立ち上げの経緯を詳しく教えてください。
2018年に、セルフスタンドのオープンと同時に洗車機を2台導入したんです。当時からキャパシティーを超える稼働が続き、6年のリース期間を経て更新のタイミングで洗車事業に本格注力することを決断しました。
近年では車利用人口が減少傾向にあり、電気自動車の普及によりガソリン車自体も少しずつ減っています。それに伴い「ガソリンの給油ついでの洗車」需要も確実に落ちてきました。しかし私は、自動車エネルギーがガソリンから電気に変わっても「洗車」という文化は必ず残ると考えていたんです。今ほど電気自動車が普及していない時期の判断でしたが、未来を見据えての決断です。
洗車ひろば立ち上げの目的は、ただの洗車場ではなく「過ごす時間そのものが楽しい場所」をつくること。千葉や大阪のテーマパークのように、「行くこと」を楽しみにしてもらえる場所を目指しています。「ついで」ではなく「行きたいから行く」という価値提供ですね。
――なるほど。この考え方はどのような体験から生まれたのでしょうか?
学生時代の、他社のガソリンスタンドでのアルバイト経験です。当時は営業ノルマや押し売り的な姿勢が強く、衝撃を受けました。
「こんな売り方はしたくない。お客様に喜ばれる商売をしたい」という想いはそのころから芽生えたものです。押し売りで離れていくお客様を見るのが、本当につらかったので…。
こちらから無理に働きかけるのではなく、お客様のほうから「ここに行きたい」と思っていただけるような場所やサービスをつくりたい、とずっと考えていました。その想いが、洗車ひろばの立ち上げの原点です。
――立ち上げを決めた時は、どのようなお気持ちでしたか?
不安な気持ちは、もちろんありました。数億円の額が動く事業でしたから。でも、「やめよう」より「挑戦したい」という気持ちの方が強かったんです。
それは先進事例を自分の目で見て、判断の確信を得たことが大きかったと思います。
例えばアメリカの大規模な洗車機。特にテキサス州などでは、日本でよく見る「1台入れて洗って終わり」の洗車機ではなく、巨大なトンネルとベルトコンベアで構成された自動洗車施設が一般的なんです。洗車場に着いたら、まず支払いを済ませて、車の前輪をベルトコンベアに乗せるんですね。コンベアがトンネルの入口から出口へと車を運んでいく間に、水や洗剤、ワックスなどが順番にかかっていき、数分で洗車が終わります。
この方式のすごさは「スピード」と「連続処理」。混んでいても、1時間に数十台、下手すれば100台近くの車を次々に洗えるので、洗車サービスを「たくさん売る」ことが可能です。大量の車がトンネルに吸い込まれ、泡と水しぶきの中を流れていく様子は、まさに洗車の「工場ライン(流れ作業)」。
この光景を目の当たりにしたとき、「洗車って、こうも合理的に・大胆に回せるものなんだ!」と、かなり衝撃を受けました。
また、業界では有名な、福岡の企業が展開する洗車場にも足を運びまして。当時すでに50ヶ所以上もの規模で展開されており、そのうち数十ヶ所を見て回りました。どこの洗車場へ行っても繁盛していたあの光景は、今でも忘れられません。
――先進事例に学びながら進めた、大きなプロジェクトだったのですね。オープンした時の様子はいかがでしたか?
2025年2月19日のオープン当日は、寒さが厳しい時期にも関わらず本当にたくさんのお客様が来てくださり、洗車機も終日フル稼働でした。「こんなにオープンを待っていてくれたんだ…」と胸が熱くなったのを、今でもよく覚えています。
導入した洗車機は評判も良く、今ではお客様のほうから「このドライブスルー洗車機、使ったほうがいいよ!ぴかぴかになるぞ!」とおすすめしていただけるほどなんです。
そんな反応を見るたび、「こだわって選んで本当に良かった」と実感します。導入前には、日本の主要な洗車機メーカー3社すべての工場を見学し、各社の高額コースから低額コースまで実際に体験して比較しました。あの徹底した選定が、今につながっているのだと思います。
大切にしているのは地域密着です。洗車場もガソリンスタンドと同じく、地域の方々とのつながりがあってこそ成り立ちます。洗車は「車をきれいにする作業」であると同時に、趣味として楽しむ人もいれば、ひとりで心を落ち着ける時間にする人、恋人や家族と一緒に過ごす人など、さまざまな楽しみ方があります。
だからこそ、誰もが心地よく過ごせる地域の拠点を提供することに、大きな価値があると考えています。

次の挑戦は、地域資源を生かした「稲作事業」
――地域貢献と新たな価値創出ですね。他にもお考えの事業がありましたら教えてください。
まだ構想段階ではありますが、持続的に利益を生み出せる事業として、稲作事業を検討しています。3年を目処に形にできればと考えています。
というのも、海津市は田園地帯が広がり、農地として使える土地が豊富なんです。さらに、夏はガソリンスタンドが比較的閑散期になるため、その時期に稲作を行えば、年間を通した仕事量の平準化にもつながります。
何より、農業はどんな時代でも必要とされる産業です。食料自給率向上という国全体の流れにも合っていますし、お米は長期保存が利くうえ育てやすく、参入障壁も低い。将来性のある事業だと感じています。
私たちの本業は小売業で、仕入れたものを販売するスタイルです。だからこそ、「イチから生み出す仕事」にも挑戦したい思いがありました。メーカー側に立つことができれば、石油と違って市場価格の変動に大きく影響を受けることも少なく、原価のコントロールもしやすい。独自性も打ち出せるので、他社との差別化にもなります。それが地域を支え、ひいては日本の将来を支える『農業』であれば、申し分ないと思っています。

地域の暮らしを支える、そのために。
――地域の暮らしを支えるために、今後どのように取り組んでいかれますか。
現在はガソリン給油と洗車を合わせて、毎日1,300台ほどの車にご利用いただいており、地域の方から大きなご愛顧をいただいていると実感しています。
地域を支えるエネルギーインフラとして、現状維持にとどまらず、地域の皆様に支持される会社でありたいですし、それを社員たちが誇りに思える存在を目指していきたいですね。
――会社づくりの方針があれば、ぜひ教えてください。
当社は2025年で創業70年を迎えます。まずは100年企業を目指し、私は「中継ぎの一人」として次の世代へバトンを渡すことを常に意識しています。
理想は、「ワタナベ石油で働けてよかったね」と言っていただける会社であること。当社のスタッフもお客様も、多くが地元の方々です。地域で認められ、愛される企業として事業を続けることが、次のバトンを託せるスタッフを呼び込む力にもなると考えています。
想いや理念を継承しながら事業を続け、未来志向でビジネスを展開していく。こうした取り組みすべてが、ステークホルダーの豊かさにつながればと願っています。

R4さんと共に歩みたい、これからの道。
――最後に、R4へのご意見・ご要望をお聞かせいただければと思います。
まずは、いつも一生懸命に向き合ってくれているR4さんの営業担当の方に感謝しています。
私が叶えたい想いや、目指す組織の方向性を理解したうえで、採用活動を一緒に進めてくれる。その姿勢が本当に心強いんです。原稿制作もほとんど丸ごとお任せしているんですが、そんな中でもイチから書き上げていただけてありがたいですし、助かっています。
今後も採用活動は継続していきます。もちろんR4さんとともに、です。
いい方が採用できれば、その方のおかげで業務改善や組織の活性化が進みます。そうなれば自ずと地域で愛される企業となり、ゆくゆくは新しい方の採用や、さらなる集客も実現できるのではないでしょうか。
この前向きな循環をつくるためにも、ぜひR4さんのお力をお借りできればと思っています。
――ワタナベ石油さまとR4との関わり方について、今後のビジョンがあれば教えてください。
適材適所で社員が活躍できる「人が定着する組織」をつくり、さらに「人が集まる会社」を目指していくためには、やはり質の高い採用活動が欠かせません。
一般的には、募集枠が埋まった時点で採用は一区切りかもしれませんが、当社はそこで終わりにしたくないんです。応募者の適性やマッチ度、長く働けるかどうかといった「採用の質」にこだわり、スタッフと会社がともに成長していける採用成功を大切にしています。
だからこそ、「どんな人を採用したいか」だけでなく「どんな人を採用すべきか」という観点から、質を重視して提案してくださるR4さんの存在は、とてもありがたいですね。
さらに「この人ならこういうポジションが向いているのでは?」「こんな働き方も考えられますよ」と、仕組みづくりまで一緒に考えていただける。その関係性を、これからも続けていきたいと思っています。
――ありがたいお言葉を頂戴し、感謝申し上げます。
こちらこそ感謝しています。採用だけでなく、組織強化に関する部分でも、また相談させてください。R4さんの今後のご活躍を期待しております。
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