R4ブランド戦略室コラム│第7回「映画『国宝』から学ぶ、ブランディングの継続力 」

お世話になっております。株式会社R4です。
株式会社R4のブランド戦略室による
メールマガジン『人が集まる「ブランド思考」』を
お送りいたします。
企業に人が集まり、価値が伝わり、事業が育つ。
そのカギとなる「ブランディング」や「理念の力」について、
毎回さまざまな視点からお届けしてまいります。
人が集まる「ブランド思考」 第7回「映画『国宝』から学ぶ、ブランディングの継続力」
株式会社R4ブランド戦略室 室長 毛利大一郎
映画『国宝』が大ヒットしています。
興行収入は100億円を超えたとのこと。
3時間という長尺にもかかわらず
「長さを感じない」という声が多く聞かれます。
私も家族で観に行きましたが、
3時間という長さを意識することなく、
最後まで集中することができました。
「長さを感じない」理由は
いくつかあると考えます。
- 普遍的なテーマを扱っている
人間の葛藤や芸術性といった、誰もが共感できる軸がある。
- 物語に緩急とリズムがある
盛り上げどころと静けさを巧みに織り交ぜ、集中力を保っている。
- 多層的な魅力を感じられる
映像美、演技、音楽など、物語以外の要素でも楽しめる仕掛けがある。
これらは、企業がブランディングを実践するうえでも
欠かせないポイントです。
「普遍的なテーマ」「緩急とリズム」「多層的な魅力」を
意識したブランディングを実践することで
飽きさせない=選ばれ続けるブランドになることができます。
例えば、ユニクロは
ファーストリテイリングが掲げる
「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」を体現してきました。
この普遍的な理念を軸に据えつつ、
飽きさせない工夫を積み重ねています。
- 普遍的な理念を日常に落とし込む
低価格で高品質という価値を守りながら、
機能やデザインの進化を続ける。
それが「日常の服を通じて世界を少しずつ変えていく」
という理念につながっています。
- リズムある商品展開
ヒートテックやエアリズムといった商品は、
毎シーズンの顔ぶれですが、少しずつ改良を重ねて
「今年はさらに快適になった」と感じさせています。 - 多層的なブランド体験
世界的デザイナーとのコラボや、アプリ・SNSでの情報発信、
店舗での体験など、買う前も買った後も楽しめる工夫があります。
結果として、ユニクロは
「毎日着る服なのに、飽きがこない」ブランド
として成長を続けています。
『国宝』が観客を3時間引きつけたように、
企業ブランディングも飽きさせない工夫が必要です。
そのためには、
- 理念という普遍的な軸の提示
- 緩急のある活動の設計・展開
- 多様な接点・体験の提供
が欠かせません。
これらの積み重ねが、真に「続くブランド」をつくります。
御社にとって、消費者や顧客を飽きさせない工夫とは何でしょうか?
『国宝』をご覧になった方も、そうでない方も
一度、考えていただいてもいいかもしれません。
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