中途採用とは?キャリア採用との違いや内定承諾率の上げ方をわかりやすく解説

中途採用を行う上で何が必要なのか?新卒採用と何が違うのか?など、中途採用のいろはを一挙ご紹介!
後半は中途採用の年間スケジュールや、選考フローについてなど、より詳細を記載しておりますので、ご参考にぜひご覧下さい!

当社R4では、中途採用に関わる人事のご担当者向けに、定期的にメール配信をしています。
人事のみなさまの、中途採用を進めていくにあたって、少しでもヒントになり、お役に立てると幸いです。

中途採用とは

中途採用とは、新卒採用以外のタイミングで、社会人経験を持つ人材を採用することを指します。
企業が必要とする時期に、必要なスキルや経験を持つ人材を採用できる点が特徴です。
欠員補充や事業拡大、新たな専門領域への対応など、即時性や柔軟性が求められる場面で多く活用されています。

新卒採用が「将来の育成」を前提とした採用であるのに対し、中途採用はこれまでの職務経験や実績を踏まえて採用を行うケースが一般的です。そのため、入社後すぐに現場で活躍できる人材を確保しやすい点が、中途採用の大きな特徴といえます。

なお、実務上は「中途採用」と「キャリア採用」という言葉が混同して使われることも少なくありません。
以下で、キャリア採用とは何を指すのか、中途採用との関係性について整理します。

キャリア採用との違い

中途採用とキャリア採用は、一般的には同じ意味で使われることが多く、明確な定義の違いがあるわけではありません。
どちらも、新卒以外のタイミングで社会人経験を持つ人材を採用することを指します。

ただし、企業や採用文脈によっては、期待する役割や採用スタンスの違いを表す言葉として使い分けられる場合があります。

中途採用とキャリア採用の違い
項目中途採用キャリア採用
基本的な意味新卒以外で行う採用全般中途採用と同義で使われることが多い
採用対象社会人経験者全般特定の経験・スキルを持つ人材
重視されやすい点人柄・ポテンシャル・適性専門性・実務経験・即戦力性
採用目的欠員補充、体制強化など即戦力確保、専門領域の強化
使われる場面制度・区分としての表現採用ブランディング・求人表現

中途採用とキャリア採用の使い分け

  • 制度や採用区分として使われるのは「中途採用」
    社内制度、採用計画、予算管理などで用いられるケースが多い

  • 求人や対外表現で使われやすいのが「キャリア採用」
    「経験を正当に評価する」「即戦力を求めている」印象を与えやすい

実務上は、言葉よりも採用要件・期待役割を明確にすることが重要で、「中途」か「キャリア」かよりも、
どんな経験を持つ人材を、何のために採用したいのかを言語化することが成果に直結します。

このように、中途採用とキャリア採用は本質的に大きな違いがあるわけではなく、企業側の意図や伝え方によって使い分けられている表現だといえるでしょう。

中途採用が求められる時期

中途採用は、企業の事業フェーズや人材状況の変化に応じて、即戦力を確保したいタイミングで求められることが多い採用手法です。
中途採用が求められる代表的なケースとしては、以下のような時期が挙げられます。

中途採用が求められる時期

  • 事業拡大・新規事業立ち上げ時
    短期間で成果を求められるため、経験者や専門スキルを持つ人材の採用が必要になる。

  • 欠員補充が急務な場合
    退職や異動によって現場の人手が不足し、早期に戦力を補いたいケース。

  • 新卒採用だけでは人材が不足する場合
    採用計画通りに新卒が確保できなかった場合や、年齢・経験のバランスを整えたいとき。

  • 組織や業務内容の転換期
    DX推進や業務改革など、これまでにない知見・スキルが必要になったタイミング。

このように中途採用は、「今、必要な人材像が明確なとき」ほど効果を発揮しやすいのが特徴です。

中途採用と新卒採用の違い

中途採用と新卒採用は、採用目的や求める人材像、採用活動の進め方に違いがあります。
それぞれの特徴を整理すると、以下の通りです。

中途採用と新卒採用の違い
項目中途採用新卒採用
採用目的即戦力の確保、欠員補充将来を見据えた人材育成
求める人材実務経験・専門スキルを持つ人材ポテンシャル・成長意欲の高い人材
採用時期通年で実施しやすい毎年決まった時期に集中
採用までの期間比較的短期間中長期(数か月〜1年以上)
教育・育成即戦力前提で教育コストは抑えやすい入社後の育成・研修が前提
人件費経験・スキルにより高くなりやすい比較的抑えやすい

ポイント

  • 中途採用は「今すぐ必要なスキル・経験」を補う採用
  • 新卒採用は「将来を見据えた人材育成」を前提とした採用
  • 企業フェーズや人材課題によって、どちらを重視すべきかは異なる

これらの違いから、事業成長スピードや組織状況に応じて、中途採用と新卒採用を使い分ける、または併用することが重要です。

中途採用のメリット

中途採用には、新卒採用にはない即効性や柔軟性といった強みがあります。
企業の人材課題や事業フェーズに応じて、適切に活用することで、採用の成果を高めることが可能です。

中途採用のメリット

  • 即戦力人材を採用できる
  • 社外のノウハウや視点を取り入れられる
  • 比較的短期間で採用できる
  • 育成・教育コストを抑えやすい

即戦力人材を採用できる

中途採用の最大のメリットは、実務経験や専門スキルを備えた即戦力人材を採用できる点です。
すでに一定の業務経験を積んでいるため、入社後すぐに現場へ配属でき、短期間で成果につながる可能性があります。

特に、以下のようなケースでは中途採用の効果が高まります。

中途採用で即戦力人材が必要なケース

  • 特定の職種・ポジションで早急な人員補充が必要な場合
  • 専門性の高い業務や、即座に任せたいプロジェクトがある場合
  • 現場の生産性や業務品質を短期間で改善したい場合

また、即戦力人材は業務を遂行するだけでなく、既存メンバーの業務負荷軽減や、チーム全体の生産性向上にも寄与します。
経験に基づいた判断や提案が期待できるため、現場の課題解決スピードを高める効果もあります。

このように中途採用は、「時間をかけて育てる採用」ではなく、「今必要な力を補う採用」として、企業の成長フェーズや人材課題に応じて柔軟に活用できる点が大きな強みです。

社外のノウハウや視点を取り入れられる

中途採用では、これまで社内にはなかった業務ノウハウや考え方、仕事の進め方を取り入れられる点も大きなメリットです。
外部環境で培われた経験を持つ人材が加わることで、組織に新たな視点が生まれ、既存業務の見直しや改善につながることがあります。

例えば、以下のような効果が期待できます。

中途採用で期待される社外ノウハウの取り入れ

  • 同業界出身者による、業界特有の知識や成功事例の共有
  • 異業界出身者による、業務効率化やプロセス改善の提案
  • これまで当たり前になっていた業務フローや慣習の見直し

特に、社内で長年同じやり方を続けている場合、業務が属人化していたり、非効率なプロセスが温存されているケースも少なくありません。
中途採用によって外部視点を取り入れることで、組織の硬直化を防ぎ、改善や変化を促すきっかけになります。

このように中途採用は、単なる人員補充にとどまらず、組織や業務のアップデートを進める手段としても有効です。

比較的短期間で採用できる

中途採用は、新卒採用と比べて採用活動から入社までの期間を短く設定しやすい点が特徴です。
募集時期が通年であることが多く、候補者も転職を前提に活動しているため、選考から入社までをスピーディーに進められます。

実際、新卒採用では募集開始から入社までに1年前後かかるケースが一般的ですが、中途採用であれば数週間〜数か月程度で採用が決まることも珍しくありません
状況によっては、最短2週間程度で採用・入社に至るケースもあります。

このスピード感は、以下のような場面で特に効果を発揮します。

中途採用でスピード感が必要な場面

  • 急な退職や休職による欠員補充が必要な場合
  • 事業拡大や新規プロジェクトの立ち上げに伴い、人材を早急に確保したい場合
  • 採用計画の変更や想定外の人材不足が発生した場合

中途採用を活用することで、人員不足による業務停滞や現場負荷の増大を最小限に抑えることが可能になります。
このように、短期間で採用できる点は、企業の柔軟な人材戦略を支える重要なメリットといえます。

育成・教育コストを抑えやすい

中途採用で入社する人材は、すでに一定の社会人経験を積んでいるためビジネスマナーや基本的な業務姿勢が身についているケースが多いのが特徴です。
そのため、新卒採用と比較して、社会人基礎研修や長期的な育成にかかる工数・コストを抑えやすくなります。

また、職種や業界経験がある人材であれば、業務内容に関する教育も短期間で完了する可能性があります。
現場でのOJTも、基礎から教える必要が少ないため、教育担当者の負担軽減にもつながります。

このメリットは、以下のような点で企業側の負担を軽減します。

中途採用の育成・教育コスト低減効果

  • 教育・研修にかかる時間や人件費の削減
  • 既存社員の指導負荷や業務中断の最小化
  • 入社後、早期に成果が期待できる体制づくり

このように中途採用は、育成に多くの時間やコストをかけにくい企業や、早期戦力化を重視する企業にとって有効な採用手法といえます。

中途採用の年間スケジュールと最適な時期

中途採用では、年間を通じて募集が可能ですが、求職者の動きが活発になる時期を理解しておくことで、採用成功の確度を高めることができます。

時期求職者の動き・心理
3月〜4月多くの企業が年度制を採用しているため、「年度の区切りで転職したい」と考える求職者が増加。現職の業務整理が終わり、転職を決断しやすい時期。
6月・12月ボーナス支給後に転職活動を始める求職者が増えるタイミング。金銭面の不安が解消され、本格的に転職を検討しやすくなる。

これらの時期は、求職者数が増える一方で、企業側の求人も増えやすく競争が激化する傾向があります。

転職に要する期間の目安

中途採用では、応募から入社までに2〜3か月程度かかるケースが一般的です。
求職者は、以下のような流れで転職活動を進めます。

  • 情報収集・応募準備
  • 書類選考・面接
  • 内定後の退職交渉・引き継ぎ

そのため、「この時期に入社してほしい」という希望がある場合は、逆算して募集・選考を開始することが重要です。

求職者の動きを踏まえた最適な中途採用活動時期

前述の通り、中途採用を成功させるためには、求職者が動き出すタイミングから逆算して、適切な時期に採用活動を開始することが重要となってきます。

中途採用における、求人の掲載開始時期の目安は以下のとおりです。

中途採用での求人掲載開始時期の目安
入社を狙いたい時期求職者の動き掲載開始の目安
3月・4月年度替わりで転職を検討する層が増加12月〜1月
6月ボーナス受給後に転職活動を開始3月〜4月
12月年内・ボーナス後の転職ニーズ9月〜10月

特に、3月・4月やボーナス後の時期は求職者数が増える一方で、求人も増え競争が激化しやすい点には注意が必要です

中途採用における主な採用手法と特徴

中途採用では、採用時期や採用ターゲットに応じて、適切な採用手法を選択することも重要です。

先行投資型(求人広告型)

一定期間、求人広告を掲載して応募を募る採用形態です。

メリット

  • 複数応募を比較しながら採用判断ができる
  • 比較的低コストなプランを選択できる場合がある
  • 採用成功時の追加費用が発生しない

デメリット

  • 採用に至らなくても掲載費用は返金されない

成功報酬型|クリック課金型

求人原稿がクリックされたタイミングで費用が発生する採用形態です。
Indeedなどが代表例です。

メリット

  • クリックされた分だけ費用が発生し、無駄打ちを抑えやすい
  • 求職者の関心度に応じて柔軟に運用できる

デメリット

  • クリック単価は変動しやすく、人気キーワードではコストが高騰する可能性がある

成功報酬型|応募課金型

求職者から応募があった際に費用が発生する採用形態です。

メリット

  • 応募が入るまでは費用が発生しない
  • 採用率の高い職種ではコストを抑えやすい

デメリット

  • 採用に至らなくても応募ごとに費用が発生する
  • ターゲット外の応募にもコストがかかる可能性がある

成功報酬型|採用課金型(人材紹介)

人材紹介会社(エージェント)が求職者を紹介し、採用が決定した時点で費用が発生する採用形態です。

メリット

  • 求職者探しや面接調整の工数を削減できる
  • 採用成功時のみ費用が発生するため、慎重な判断が可能

デメリット

  • 年収の10〜35%程度の手数料が発生し、1名あたりのコストが高くなりやすい
  • 採用人数が増えると総コストも高額になる

中途採用の【応募から入社まで】のステップ

応募から入社までには、主に5つのステップがあります。
応募後のステップごとに、歩留まり向上のポイントをお伝えします。

このように、採用フローを作ることで、採用の流れを関係者全員で共有でき、連携がスムーズに取れます。また、フローを設定することで各工程の数値化ができ、歩留まりの計算ができます。ブラッシュアップをすることで、より良い採用活動にできるでしょう。

中途採用歩留まりを上げる【書類選考】

中途採用書類選考ノウハウ①書類通過率を上げるコツ

採用要件を明確かつ必要最低限に

年齢、性別、経験、資格、学歴など、本当に必要なものだけに絞りましょう。
「プロフィール上では懸念点もあったが、実際に会ってみるといい人材だった」例や、逆に「理想の経歴の持ち主だったが、ミスマッチですぐに退職してしまった」例などはよく聞くケースです。

「まずは会って判断する」というスタンスが、意外な出会いを生むかもしれません。

中途採用書類選考②面接実施率を上げるための書類選考

スピード対応

応募者の転職活動の状況は日々刻々と変化します。可能であれば、応募があったその瞬間に応募者と面接日時を確定できるのが理想です。難しい場合でも24時間以内(1営業日以内)の連絡を心掛けましょう。

先手を打って候補日を提示

面接日程調整に日数がかかるほど、面接実施率は下がります。面接日程を調整する際は、可能な日時をこちらから3~4日程ほど送ることでスムーズにできます。

リマインド連絡

面接前日には面接のリマインドを送りましょう。リマインドすることで、連絡なしの面接辞退を防ぐことができます。また、求職者が「自分のことを気にかけてくれている」気持ちになることによる、面接来社率の向上も期待できます。

歩留まりUP【内定辞退を防ぐ効果的な面接】

中途面接ノウハウ①候補者の関心を知る

自社の業務内容、業界、実績、福利厚生、展望、どんな人材を要しているか、etc…。面接の際、まず初めに自社について語ってしまってはいませんか?もし、候補者を知る前に、前述のような自社の説明を一生懸命されているのだとしたら、それは効率的な面接の進め方だとは言えません。

採用面接で大切なのは、候補者の関心がどこにあるかを知ることです。

例えば、Uターン転職のために面接に来た、ある程度のキャリアがあり30代で家族のいる候補者と、キャリアアップのために転職を考え面接に来た、やる気のある20代独身の候補者、当然ですがこの2人の転職先への関心は違うところにあるはずです。ならば当然、採用側も相手が関心を持っている部分について詳細に説明するべきでしょう。前者なら転勤の有無や福利厚生、有給取得率であったり、後者なら評価制度や給与のことについてであったり…。

面接は、採用側が候補者を選ぶだけの場ではありません。候補者側も企業を選びます。一方的に自社のことを伝えるよりも、「まず相手の関心事をとらえ、その次に自社のことを伝える」ほうが効果的です。どの候補者にも、自社について全く同じプレゼンテーションをするのではなく、候補者を知ったうえで、その候補者にとって関心のある事項をもって自社をプレゼンすることが出来るようになれば、採用効率は間違いなく伸びるでしょう。

中途面接ノウハウ②具体的な面接内容・場の作り方

1時間の採用面接において、理想的なタイムスケジュールは以下のような形です。

【採用担当必見!】採用を最大化させるための面接のポイント
具体的な面接当日の面接内容・場の作り方

はじめに(5分程度)

 ー 駅からすぐに分かりましたか?
 ー 今日は面談のようにざっくばらんにお話しましょう。不明な点は何でも質問してください。

といった軽い質問や投げかけを行い、こちらもリラックスした状態を作りながら、候補者にもリラックスして面接に挑んでもらう空気を作りましょう

 相手のことを理解する(30分程度)

  ー オファーのどこに興味を持ったのか?
  ー 今転職をどれほど具体的に考えているか?
  ー これまでどんなことをやってきた人なのか?
  ー この先どんな人生を描いているか?

好奇心を解放して、候補者のことを聞き、知りましょう。この過程で企業側も採用・不採用のジャッジがおおよそできるはずです。そこから後半につなげていきましょう。

自社のことを伝える・質疑応答(25分程度)

候補者についてよく知った上で、採用したい人であれば、業務内容や課題について、「候補者にとってのメリット」を意識して伝えるようにしましょう。また、不採用であろう人であれば、業務内容や課題について、「求められる仕事のレベル」を意識して伝えるとよいでしょう。

いずれの場合も、できるだけ包み隠さず、実直に、「自分(採用担当者)の言葉で」、伝えることが良い印象・結果につながります。

また、候補者の話を聞いた上で自社のことを語ることにより、候補者にとって関心のある部分についてきちんと伝えることができ、候補者から見れば、企業が候補者のことをよく理解してくれているように見えます。

『自分のことをわかってくれる会社』は、候補者には間違いなく魅力的に映るはずです。

おわりに(5分程度)

結果通知、オファー、入社時期等など、今後の進め方、スケジュールを決めます。

中途面接ノウハウ③採用につながる面接の進め方、まとめ

ー 私は、あなたのことをもっと知りたいです。「どんなことをやってきた方なのか」、また「どんなことをやっていきたい方なのか」、あなたのことをぜひ教えてください
ー また逆に、弊社について、今回のポジションについて。「興味があること」、「気になること」、なんでも聞いてください。

と、まずはとにかくざっくばらんに質問をし、話をし、候補者をよく知ることが重要です。
その上で行う面接は、企業にとっても候補者にとってもスムーズかつ効率的なものとなるでしょう。

【採用を最大化させるための面接のポイント】について。
上記の更に詳しい情報について、以下より資料をダウンロードしていただけます。

面接・就職コンサルタントの細井智彦氏の
面接ノウハウセミナーの資料も以下ページよりダウンロードいただけます。

中途採用で【内定承諾率】を上げるポイント

【内定承諾率】を高める内定通知の方法

併願状況を把握し、待遇条件面の不一致をなくす

選考辞退、内定辞退の理由の多くは、他社内定(決定)、処遇・待遇条件不一致によるものです。応募者が自ら併願状況を話してくれる事はありませんが、企業側から質問する事で応募者は話しやすくなります。応募者が意思決定するタイミングに自社の選考を合わせる事で辞退を防げますし、先手をとることで併願先より有利になることも可能です。

面接段階で処遇・待遇については聞き難いもので、気になっても「お金が目当ての人」と思われたくないため、聞くのを我慢するのが一般的です。まずは企業側から質問をしましょう。応募者が求人に記載した条件に合意していると思いこむのは危険です。面接時に希望年収とその背景(家のローン、学費)等を確認する事ですれ違いを防げます。面接時に給与が折り合わなくても、2~3年後には希望を上回るケースもあると思います。転職後、長期に働く事を前提に条件のすり合わせを行う事で、すれ違いを防ぐ事も出来ます。

内定通知は迅速に

転職者の多くが、遅い連絡に不安を感じ「最初に内定した会社」への入社を決めています。先手必勝のスタンスで行きましょう。内定通知は最終面接後3日以内(最長1週間)を目処に、できるだけ早く行います。可能であれば、会社に呼んで内定通知書を直接手渡します。「採用内定通知書」を送付する場合には、書面だけでなく電話でも連絡をすることを推奨します。

内定通知には回答期限を設定

内定通知には回答期限(一般的には1週間)を設けましょう。期限を決める事により、併願先との比較検討や家族と相談する意識が高まり、「意思決定できずに内定辞退」という状況を回避する事が出来ます。回答期限まで待つのではなく途中でフォローの連絡(電話がお勧めです)を入れます。そうする事で、応募者の「一方的な思い込みによる辞退」を防ぐ事が出来ます。

他の応募者への結果を保留に

内定を出す応募者が決まった際、当該応募者の回答期限までは、採用候補になる可能性のある応募者への不採用結果通知を保留することを推奨します。内定を出した方が辞退された場合、第二候補として選考を再開することが出来るためです。

中途採用で【内定承諾】を得るためのポイント

内定者を気にかけ、迷いの原因を解消する

内定者が迷い始めてしまう要素を確認し、原因解消のためにできる限りの対応を行う事で、辞退を防ぐことが出来ます。そのためには、応募者を気にかけ、迷っている事を応募者から話してもらえるような関係性を築いておく事が一番のポイントです。具体的には、人事担当者の業務用メールアドレスや業務用携帯電話の番号をお伝えし、気兼ねなく連絡できる状況を確保しておきます。迷いの原因に合わせて下記の情報を適宜提示する事で、内定者の不安を解消することが出来ます。

内定者が承諾するまでに迷いとなる原因

・応募者の評価ポイント(内定通知時に伝えることもあり) 
・ 月間の平均残業時間
・ 平均的な残業時間を考慮した上での月収・年収
・休日出勤の頻度、またその場合の振替休日取得の可否
・出張の頻度(ある場合)
・有給取得状況
・会社業績による、インセンティブの有無
・個人業績による、インセンティブの有無
・インセンティブを獲得している社員の割合
(求職者は、「インセンティブはあっても自分はもらえないのでは」と思ったりすることが多い)
・今後のキャリアプラン、昇給イメージ
・転勤の頻度

内定通知後、2日間返事がない場合は状況を確認する

何らかの理由で内定通知が未読のままになっていたり、入社を決めかねているために連絡を躊躇している等の可能性があります。内定通知から2日経過しても返事がない場合は、再度連絡を取り、内定者の状況を確認しましょう。

内定通知から承諾期限までにもう一度会う機会を設ける

面談の場以外にも、オフィス外で会って、ざっくばらんに話す事で、内定者の気になりどころを把握し、フォローします。また、そもそも内定者が何を目的として転職をしたいと考えたのかを再度確認する事も、迷いを払拭する要素となります。

中途採用を行う際の注意点

中途採用は即戦力の確保やスピード感のある採用が可能な一方で、進め方を誤るとミスマッチや早期離職につながるリスクもあります。

ここでは、中途採用を進めるうえで押さえておきたい代表的な注意点を整理します。

採用要件を広げすぎない・狭めすぎない

即戦力を求めるあまり、要件を厳しく設定しすぎると応募が集まりにくくなる一方で、条件を緩めすぎるとミスマッチの原因になります。

要件定義を整理する際のポイント

  • 必須要件と歓迎要件を明確に分ける
    業務を遂行するうえで「最低限必要な条件」と、「あれば望ましい条件」を切り分けることで、要件過多による応募減少を防げます。

  • 現場が本当に求めているスキル・経験を洗い出す
    人事目線だけで決めるのではなく、配属予定の現場とすり合わせを行い、実務で求められるスキルや経験を整理することが重要です。
  • 入社後に習得可能な要素は要件から切り離す
    入社後のOJTや教育でカバーできる内容まで必須要件に含めてしまうと、母集団形成が難しくなります。育成前提で切り分けて考えましょう。

スピード感のある選考を意識する

中途採用市場では、優秀な人材ほど複数社と並行して選考を進めているケースが一般的です。対応が遅れることで、他社に決まってしまうことも少なくありません。

選考スピードを高めるためのポイント

  • 選考結果はできるだけ早く連絡する
    書類選考や面接結果の連絡が遅れるほど、他社に流れてしまうリスクは高まります。可能な限りスピーディーな連絡を心がけましょう。

  • 面接日程は候補日を複数提示する
    日程調整の往復を減らすためにも、企業側から複数の候補日を提示することが重要です。面接実施率の向上にもつながります。
  • 選考フローを必要以上に長くしない
    面接回数や選考工程が多すぎると、途中離脱の原因になります。採用に必要な工程を見極め、シンプルなフローを設計しましょう。

「早さ」そのものが、企業の魅力として評価される場合もあります。

条件面・期待値のすり合わせを丁寧に行う

入社後のギャップは、早期離職につながる大きな要因です。特に中途採用では、業務内容・評価制度・処遇条件について認識のズレが起きやすいため注意が必要です。

条件面・期待値のすり合わせで意識したいポイント

  • 業務内容や役割範囲を具体的に伝える
    入社後に担当する業務や役割を曖昧にしたまま採用を進めると、「想像していた仕事と違った」というギャップが生じやすくなります。実際の業務内容や任される範囲を、できるだけ具体的に共有しましょう。

  • 成果の評価基準やキャリアパスを説明する
    中途採用者は、入社後の成長イメージや評価のされ方を重視する傾向があります。どのような成果が評価されるのか、将来的にどのようなキャリアを描けるのかを明確に伝えることが重要です。
  • 年収・働き方などの条件を曖昧にしない
    年収や勤務時間、リモート可否などの条件面は、認識のズレが起きやすいポイントです。後からのすれ違いを防ぐためにも、面接段階で丁寧にすり合わせを行いましょう。

「良いことだけを伝える」のではなく、実態を正しく共有する姿勢が重要です。

入社後のフォローまでを採用活動と捉える

中途採用は「入社して終わり」ではありません。入社後のフォロー体制が不十分だと、能力を発揮する前に離職してしまう可能性があります。

入社後の定着を見据えたフォロー体制のポイント

  • 入社初期のオンボーディングを設計する
    中途入社者が早期に活躍するためには、入社直後のオンボーディングが欠かせません。業務の進め方や社内ルールを段階的に理解できるよう、あらかじめ受け入れ体制を整えておきましょう。

  • 定期的な面談で不安や課題を把握する
    入社後は、業務面・人間関係・期待値など、さまざまな不安を抱えやすい時期です。定期的な面談の場を設けることで、課題を早期に把握し、離職リスクを抑えることができます。
  • 現場と人事の連携を意識する
    配属後のフォローを現場任せにせず、人事と現場が情報を共有しながら支援することが重要です。双方が連携することで、中途入社者の定着とパフォーマンス向上につながります。

採用活動の成果を最大化するためには、定着までを見据えた設計が欠かせません。

中途採用のよくある質問

中途採用とは何ですか?

中途採用とは、すでに社会人経験のある人材を対象に行う採用活動のことです。
新卒採用と異なり、即戦力や特定のスキル・経験を持つ人材を、必要なタイミングで採用できる点が特徴です。事業拡大や欠員補充、専門人材の確保など、さまざまな目的で活用されています。

中途採用とキャリア採用の違いは何ですか?

一般的に、中途採用とキャリア採用はほぼ同じ意味で使われることが多い言葉です。
企業によっては「即戦力や専門性の高い人材」を強調したい場合に「キャリア採用」という表現を用いることがありますが、明確な定義の違いはありません。

中途採用はどのくらいの期間で採用できますか?

募集職種や採用手法にもよりますが、早ければ数週間〜1か月程度で入社が決まるケースもあります。
新卒採用と比べ、採用期間を短縮しやすい点も中途採用の特徴です。

中途採用が求められるのはどのような時期ですか?

中途採用は、人材を早期に確保したいタイミングで求められるケースが多くあります。
例えば、事業拡大期、欠員補充が必要な場合、新卒採用だけでは人材が不足する場合などが代表的です。

中途採用は自社だけで進めるべきですか?

中途採用は、設計・母集団形成・選考対応・定着支援など、工数がかかる採用手法です。
自社だけでの運用が難しい場合は、採用支援サービスや外部パートナーの活用も有効な選択肢となります。

中途採用の基本知識|最後に

中途採用は採用の目的やターゲットに合わせて、採用手法を選択することで最適な投資での採用活動が行えます。
採用活動では求職者の心理や不安に寄り添い、それぞれの採用プロセスに相応しいコミュニケーションを実施することで、求職者の辞退を防ぎ、ほしい人材を入社に結び付けることができるのです。どの項目で歩留まりに課題を感じているかを見極めて改善策を試してみましょう。

この記事を書いた人

野辺 拡嗣 / 営業

正社員の中途採用支援を得意としております。営業や経理などのオフィスワーク全般の他、技術職やサービス業など、様々な職種において採用成功の実績があります。

単なる商品案内にとどまらず、求人広告を掲載する上でのターゲット設定、メッセージや採用プロセス設計など、採用成功に必要なポイントへ深く切り込みながらご提案させていただきます

R4は採用課題に対する支援をしています

母集団形成、採用コストの適正化、採用代行など、
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