令和の新卒採用手法!“今どきの学生”に会うためには?
昨今の新卒採用活動は”今どき”の学生の行動が変化してきていることから、従来どおりの方法では採用することが難しくなってきており、時代に合わせて新しい採用手法が誕生してきました。ここでは、”今”の新卒採用の手法をそれぞれのメリット、デメリット、代表的な商品サービスを見ながら、自社の採用にはどの手法が合うのかご検討いただくヒントをお伝えします。
そもそも新卒採用をやる理由って?
新卒採用とは、これまで正社員としての就業経験がなく、一般的には大学卒業見込みの学生を採用することを指します。中途採用と違って即戦力とはなりませんが、新卒採用は以下5つのメリットがあります。
- 未来の優秀層含め、求職者(学生)が一斉に動く
決められた期間、就職意欲が高い若手(学生)が一斉に就職活動を行います。
その中には、自頭がよく、スキル面で未来の優秀層もおり、
自社に合う・将来活躍するであろう求職者と多く会える可能性が高いです。 - 自社のDNAを継承させやすい
学生たちは初めての社会に出るため、自社の理念や社風に染めやすく、企業DNAを継承しやすいです。
また、中途と比較しても定着率がよいため、将来の幹部候補として、若いうちからしっかり教育することも可能です。 - 同期入社同士で競争風土が生まれる
突発的な中途採用とは違い、同時期に数名まとめての採用となるため同期ができやすくなります。
また、同期がいることで連帯感が生まれ、互いに切磋琢磨することで競争意識も生まれます。 - 社内コミュニケーションの活性化
既存社員にとって当たり前の業務について、新卒入社がゼロベースの新しい発想をもたらします。
また、先輩による新人育成という文化も生まれることで、成長し続ける組織ができます。
さらに、既存社員に採用活動に関わってもらうことにより、初心を振り返る機会を与え、既存社員のフォローにもなります。 - 採用の効率化・低コスト
一般的に、採用単価は中途採用よりも低く、選考→入社後研修も一律で行うことができるため、
スケジュールが立てやすく効率的に採用活動ができます。
また、毎年同じ時期に人員補充の見立てが立ちやすくなるため、
年間の採用計画も立てやすく、平均年齢も不均一になるため安定した企業経営を進めることができます。
上記のように、企業には新たな変化や刺激がもたらされるとともに、企業文化の継承や幹部候補の獲得といったさまざまなメリットがあるため、多くの企業様が新卒採用をやっております。
新卒の採用難と様々な手法が出てきた理由
2024年3月卒業予定の大学求人倍率は、2001年以降、有効求人倍率は1以上を示しており、直近2019年以降新型コロナウイルス感染症により下がりましたが、2024年には1.71まで戻ってきました(図表1)。
また、就職活動のエントリー経路についても、就職情報サイトだけではなくスカウトやSNS、エージェントを活用した新しい経路が出てきております(図表2)。
売り手市場が続いていることや、新型コロナウイルス感染症による影響でWEB化の加速、スカウトサービスの導入など、学生の就職活動に大きな変化が生まれ、企業側も従来通りのやり方だけでは採用がしづらくなりました。
そんな多様化した新卒採用の中で、より良い学生を採用するために、様々な手法が生まれてきています。
次項にてそれぞれの特徴・メリット、デメリットについて解説しておりますので、自社の“今の課題解決”にあった採用手法を見つけるためにご活用ください。
新卒採用の手法
就活サイト
新卒採用の主な手法として挙げられるのが就職サイトです。
企業側は企業情報の掲載、DM・スカウトなど、様々なサービスを活用して学生へアプローチできます。
学生側はエリア・業界・業種など、細かい条件設定で企業の検索や、自己PRを登録することで企業と接点をとることが可能です。
▶▶メリット
- 掲載開始以降、基本的には何人採用しても追加費用がかからない
- メーカーによる広告や大学・学生への渉外活動により、学生登録人数が多い
- サイト上で学生とのやり取りができるため、管理がしやすい
▶▶デメリット
- 大手企業も多数掲載しているため、中小企業は埋もれてしまうことがある
- 似通った内容が多数掲載されているため、差別化が図りにくい
新卒紹介サービス
キャリアアドバイザーを通し企業と学生のマッチングをする手法です。
新卒紹介会社によって、理系特化や体育会系特化などさまざまな特徴があるため、自社のターゲットに応じて紹介会社を選定することがポイントです。
中途でのイメージが強いですが、売り手市場化が続く中、人材採用に課題を持つ企業は年々増加しており、新卒紹介サービスへの関心も高まっています。
多業務と兼任で採用業務をしており、学生集客や説明会などになかなか時間が割けないという企業でも安心して学生と接点を持つことが可能です。
▶▶メリット
- 成功報酬型が多いため、初期費用が掛からない
- 採用にかける人的コストが削減できる
▶▶デメリット
- 1人当たりの採用コストが高い
- 紹介されない限り学生と会えない
- 採用ノウハウが蓄積されづらい
合同会社説明会(イベント)
各エリアの会場で複数社が集まり、学生に対し合同で説明会を実施する手法です。学生も検索ではなく、その会場にいる企業を見て説明会に参加するため、偶然的な出会いが生まれやすいです。
新卒採用イベントにはさまざまな種類があります。採用イベントは主に、毎年大型の会場で大々的に開催される大規模イベントと、企業と学生が近い距離でコミュニケーションが取れる中・小規模イベントがあり、最近ではWEBでも多く開催されています。
▶▶メリット
- 1度に多くの学生との接点が持ちやすい
- 学生と直接話す・呼び込むことができる
▶▶デメリット
- 知名度の高い企業も出展するため、集客力の差がはっきりする
- 基本的にイベント中は拘束される(WEBも出てきたため緩和)
ダイレクトリクルーティング(スカウト)
就職サイトでは掲載数が増え、自社の情報が埋もれてしまい母集団が減っていく中、自社のターゲット学生に対し、積極的にアプローチができる手法です。今までは就職サイトを使って学生が自社に応募してくれるのを「待つ」採用が主流でしたが、これからは企業が自社にマッチする求職者を自ら探してアプローチする「攻め」が重要となっております。
▶▶メリット
- 採用コストをおさえつつ、自社とのマッチ度が高い人材と出会いやすい
- ターゲット学生との接点数が増えるため、採用歩留まりも向上する
▶▶デメリット
- 学生個人に合わせた「個別」メッセージが重要になる
- ターゲットの設定やスカウトメッセージの配信など手間や時間的コストがかかる
口コミ型・スカウト型就職サイト
就職サイトに口コミ機能や特定の学生に特化した学生に対してアプローチできる、といったような新たな要素が追加された学生の行動・思考の変化に合わせ一般的な就職サイトと差別化を図った手法です。採用ターゲットが明確な企業様にとっては、より専門的な手法を選んでいただくことが可能です。
▶▶メリット
- 一般的な就職サイトと比較し、自社の採用ターゲットに合わせた活用ができる
- 基本的には何人採用しても追加費用がかからない
▶▶デメリット
- 能動的な学生が多いため、他社との差別化や記事の更新が重要
- 求める人物像が明確でないと設定が困難
ソーシャルリクルーティング
定義は「FacebookやTwitter、YouTubeなどSNSを活用して行われる採用活動」です。
投稿と投稿の間や動画のCMなどで、広告を打ち出す手法です。
SNSは新型コロナ感染症により、学生含め利用率がかなり増えたため、これを採用活動に役立てている企業が増えつつあります。
▶▶メリット
- 画像や動画でアプローチができるためイメージしやすい
- ターゲット設定も可能なため、不特定多数にではなく、ピンポイントで情報発信ができる
▶▶デメリット
- 長期的な運用が必要
- 見逃される可能性がある
新卒採用手法を選ぶポイント
様々な採用手法とそれぞれのメリット・デメリットを見てきましたが、母集団系勢力・歩留まり・コスト・工数で比較すると以下のようになります。自社の課題に合わせて選択していけるとよいでしょう。
各おすすめ手法
- 「母集団形成力」面:合同会社説明
学生と直接対話ができ、1度に多くの学生との接点が持ちやすい - 「歩留まり」面:ダイレクトリクルーティング
自社とのマッチ度が高い人材と出会いやすいが増えるため、採用歩留まりも向上する - 「コスト」面:ダイレクトリクルーティング
採用成功時に費用が発生する成果報酬のサービスもあるため - 「工数」面:新卒紹介サービス
エージェントが条件に合う学生を紹介してくれるため、採用実務が大幅に削減できる
新卒採用手法のまとめ
ここ数年の売り手市場と新型コロナウイルス感染症の影響もあり、学生の行動が変わったことから採用がしづらくなり、次々と新しい採用手法が誕生するなど、年々変化し続けています。
しかし企業側の課題は「母集団数」か「承諾率」の2つと、大きな変化はありません。そのため、まずは自社の課題をしっかり見直し、どこを修正すればいいのかを把握したうえで自社の強み・特徴に合うかつ、 “今の学生”を採用するための手法を選択いただければと存じます。
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内田 晴也 / 営業
入社してからずっと携わっていることもあり、新卒採用領域が得意です。
その中で大切にしているスタンスは入社当時から変わらず「マイナスをプラスに。」です。今では自分自身の成長のためだけではなく、お客様の困りごと(マイナス)に対し、自分が関与したことでなにかしら解決(プラス)に変えていけるよう、日々向き合って仕事をしております。