建設業界の経験者直伝!『施工管理者』求人募集の差別化テクニック

建設業界の経験者直伝!『施工管理者』求人募集の差別化テクニック

建設業における人材確保の難しさは、ここ数年でさらに加速しています。中でも、工事現場の予算管理や進捗管理などを担う「施工管理者」の採用に苦戦されている企業様は、特に多いのではないでしょうか。

そこで今回は、施工管理者募集における、求人原稿の “磨き込み方” をご紹介します。この内容をまとめたのは、建設業界での勤務経験を持つ、弊社の求人ライター。大手ゼネコンの一次請である「鉄骨屋」で、営業事務職として施工管理者さんをサポートしていた経験を元に、原稿改修のノウハウを惜しみなくお伝えします。

施工管理者の採用成功に向けた差別化の視点

(A)待遇の明確化・詳細化

勤務条件が明確でないことには、求職者の方の「検討リスト」にも入れてもらえません。たとえばボーナスひとつ取っても、「賞与あり」と書いてあるのと、「賞与年2回/8・12月。合計で基本給の4ヶ月分を目安に支給」と書いてあるのとでは、情報の “解像度” が違います。

詳細で正確な情報は、企業イメージの向上にも繋がります。嘘偽りなく・公明正大に待遇を明記することは、マッチしない人材からの応募回避にも繋がり、結果として採用活動に掛かる人的コスト適性化にも貢献します。

【 こんな観点から明確化・詳細化できるとgood 】

  • 昇給・査定・昇格の回数・タイミング (年1回であれば、何月か。年次昇給はあるか)
  • 賞与・ボーナスの回数・タイミング・目安 (何月に、何ヶ月分を目安に支給されるか)
  • 通勤手当・交通費の支給規程 (全額支給か、上限額があるか。ガソリン代の計算方法など)
  • 残業時間 (月あたりor1日あたりの目安と、繁忙期・閑散期の波があれば各時期を明記)
  • 週毎の休みの取り方 (年間休日数や、シフト休みの場合は希望休が取れるかも重要)
  • 長期休暇の目安日数 (各何連休か。一斉休みか、部署内での交代休みかも書くと尚良し)
  • 有給休暇の消化状況 (法定である「年5日」を希望日に取ることができるなら明記を)
  • 竣工後の連休取得が可能か (大規模プロジェクト終了後等に連休を取れるのであれば明記を)
  • 給与締日・支払日 (「転職後最初のお給料日がいつか」を気にされる方、結構いらっしゃいます)
  • 資格取得支援制度がある場合、その対象となる資格と、経費の何割を会社負担としているか

(B)担当現場の特徴や工事内容の具体化

特に経験者・有資格者採用においては、入社後の実務や担当現場をイメージしやすいかどうかも、応募獲得のためのポイントとなります。実務や担当現場のイメージを明確に描く際に必要な情報は、例えば以下のようなものが挙げられます。

こんな点を具体化できるとgood

  • どんな会社の、何次請として入場するか (ゼネコンの一次請、ハウスメーカーの二次請など)
  • 想定される現場エリア (近隣市町村内・県内・ブロック内、出張の有無 など)
  • 自社が請負う工事の各種割合 (公共工事 対 民間工事、新設工事 対 補修工事 など)
  • 担当する工事の規模 (1現場あたりの工期・人工数or協力会社数・契約金額帯など)
  • 同時並行で担当する現場数 (「大規模現場を担当する際は掛け持ちなし」等と書けると尚良し)
  • 入社後早い段階で担当する可能性のある現場の特徴 (「最初は小規模現場から」等と書けると尚良し)
  • CADソフトは何を使っているか (使用経験のあるソフト名で求人を検索される求職者の方も居ます)

(C)働きやすさ向上に繋がる要素の明記

施工管理者によくある転職動機のひとつに、業務の過酷さが挙げられます。建設業は全般的に書類作成業務が多い業界ですから、恒常的に残業が多くなりがちですし、竣工前などは休日出勤をしないと進捗遅れに繋がる…という環境で働いていらっしゃる方も少なくありません。

そんな方に向けて、「ウチなら現場管理業務に集中できますよ」「きちんと休めますよ」というメッセージを伝えられれば、興味を持ってもらえるかもしれません。以下のように、業務の効率化や過重労働の防止に繋がる体制・制度があるようでしたら、ぜひ原稿内に記載しておきましょう。

こんな事実があれば明記できるとgood

  • 安全書類・請求書・労災書類作成といった事務作業を担ってくれる、補佐スタッフが居る
  • 現場管理ソフトの導入など、IT技術を用いた効率化・DX化が進んでいる
  • 担当現場への直行直帰OK。もしくは、自宅から通いやすい現場を中心に担当できる
  • (技術派遣の場合)報告書はオンライン提出・郵送OK (事務所に出向かなくていい)
  • フレックスタイム制・勤務間インターバル制など、休養を確保するための制度がある
  • 転勤がない (「転居を伴う転勤なし」等でもOK。定期異動がなければその旨も明記を推奨)
  • 上位企業への接待や、勤務時間外の飲み会・ゴルフ等がない
  • 業務にかかる費用(ガソリン代・備品代等)の自己負担がなく、精算が手軽である

(D)選考フローの簡略化・柔軟化

求職者の方の中には、業務が忙しすぎて何度も面接に足を運べない方や、「次のプロジェクト(現場)を割り振られる前に転職先を決めたい」とお考えの方もいらっしゃいます。そんな方の転職意欲に応えられる選考フローを用意しておくことも、応募先として選ばれるためには重要です。

こんな点において簡略化・柔軟化できるとgood

  • 面接回数および手法 (web面接は可能か・1日で一次・二次面接を済ませられるか等)
  • 履歴書持参は必須か・不要か (転職サイトのプロフィール印刷で事足りるのであれば「不要」に)
  • 面接時もしくは応募前の職場見学は可能か (社内の雰囲気を重視される方も少なくありません)
  • 夜間面接・土日面接は可能か (仕事帰りに制服のままでの面接が可能であれば、それも明記を)
  • 応募から内定まで最短何日か、入社時期の調整は可能か (「現プロジェクト後の入社もOK」など)

施工管理者の採用成功のためには長期露出も必要

ここまで、自社で施工管理者として働く魅力をより深く伝えるための、求人原稿の “磨き込み方” についてお伝えしてきましたが、とはいえ施工管理者が超・採用難職種であることに変わりはありません。有資格者採用・経験者採用といった即戦力採用であれば尚の事で、弊社では2年近く伴走を続けさせて頂いている募集もあるほどです。

原稿を磨き込むことはもちろんですが、磨き込んだ原稿を「長期的に露出させる」ということも、難関職種の採用活動においては重要です。媒体出稿ではコストが嵩んでしまう…という場合は、『Indeed』のようなクリック課金型広告の活用や、成功報酬方の人材紹介サービスを利用した採用活動もご検討頂くとよいかと思います。

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