中小企業でもできる！採用ブランディング成功事例4選

本記事では、採用ブランディングの成功事例4つを中小企業向けに紹介しています。
採用ブランディングとは、企業の理念や文化、働く人の想いを通じて「この会社で働きたい」と感じてもらうための戦略的な取り組みです。
「なかなか応募が集まらない」「せっかく採用してもすぐ辞めてしまう」などの悩みを抱える中小企業は少なくありません。
大手企業のように知名度や資金力で勝負できない今こそ、“自社らしさ”を武器にする採用ブランディングが重要です。

採用ブランディングの意味とは？

採用ブランディングとは、企業が採用活動を通じて自社の魅力や価値観を求職者に伝え、共感を得ることで「この会社で働きたい」と思ってもらうための取り組みです。
採用活動のときに、給与や条件だけではなく、企業の理念や人の雰囲気を伝えることで応募の決め手や定着率の向上につながることがあります。

たとえば、中小企業が採用活動で自社の理念や働く環境を丁寧に発信したところ、「社員同士の関係性が良さそう」「成長できそう」と感じた応募者が増えました。
その結果、応募数だけでなく内定承諾率も向上しています。

つまり、採用ブランディングとは単なる宣伝ではなく、自社の本当の魅力を見つめ直し、それを一貫したメッセージとして発信することです。採用ブランディングを強化することで、中小企業でも強いブランドを築けます。

採用ブランディングに中小企業が取り組むべき理由4つ

ここからは、採用ブランディングを中小企業が取り組むべき理由4つを紹介します。

優秀な人材の確保と応募者数の増加

採用ブランディングに力を入れることで、中小企業でも優秀な人材を確保し、応募者数を増やせます。
企業の魅力や価値観を正しく発信すれば、「自分に合った職場だ」と感じる求職者が自然と集まるためです。

採用ブランディングは単なる広報活動ではなく、企業と求職者の信頼関係を築く手段といえます。

そのため、中小企業こそ自社の強みを発信することで、限られた採用リソースでも成果を上げられるでしょう。

ミスマッチ防止

採用ブランディングに取り組むことで、中小企業の多くは入社後のミスマッチを防げます。
なぜなら、理念や事業内容をしっかり理解した上で応募する人が増えることで、企業との価値観のずれが少なくなるためです。

採用ブランディングは単なるイメージづくりではなく、企業と求職者の相互理解を深める手段です。
中小企業でも、自社の考え方を丁寧に伝えることで、長く活躍してくれる理想的な人材を採用できます。

定着率の向上

採用ブランディングは、社員の定着率を高める有効な手段です。
大手企業に比べて知名度が低くても、自社ならではの働きがいや成長環境を明確に打ち出せば、求職者から「ここで働きたい」と思われる企業になれます。

中小企業が採用ブランディングに取り組むことで、入社前に会社の価値観や雰囲気を理解したうえで応募する人が増えるためです。期待と実際のギャップが少なくなり、早期離職のリスクを抑えられます。

このように、採用ブランディングは人材定着の基盤づくりにつながります。
中小企業が積極的に自社らしい魅力を発信し続けることが、「選ばれる企業」への第一歩です。

他企業との差別化

採用ブランディングは、中小企業が他社と差別化を図る上でも欠かせない取り組みです。
大手企業に比べて知名度が低くても、自社ならではの働きがいや成長環境を明確に打ち出せば、求職者の心に響く魅力を伝えられます。

昨今の応募者は「どんな会社で、どんな人と働けるのか」を重視する傾向が強まっています。
そのため、仕事内容や待遇だけでなく、会社の理念や価値観に共感して応募する人が増えています。

このように、採用ブランディングは中小企業が強みを発信し、「選ばれる企業」へ成長するための重要な戦略です。

中小企業の採用ブランディング成功事例4選【受賞歴あり】

ここからは、中小企業の採用ブランディングの成功事例を4つご紹介します。

事例①：理念策定による採用ブランディングの基盤づくり

企業名	石黒建設株式会社
相談内容	社長交代を機に新たな理念策定
ニーズ	個人主義的な社風の中で一体感を高めたい
対応内容	全社員が参加できるプロジェクトを立ち上げ、アンケートやワークセッションを通じて理念づくりを実施し、さらに社長やお客様へのインタビューも行い、現場の声を反映
結果	形骸化していた理念体系が明確になり、社員一人ひとりが「自分たちの言葉」として受け止め、共有できるようになった
実施会社	株式会社R4

社長交代を機に新たな理念策定をおこないたい中小企業に対し、まずは個人主義的な社風の中で一体感を高めたいという課題を抽出。
全社員が参加できるプロジェクトを立ち上げ、アンケートやワークセッションを通じて理念づくりを実施し、さらに社長やお客様へのインタビューも行い、現場の声を反映しました。
その結果、形骸化していた理念体系が明確になり、社員一人ひとりが「自分たちの言葉」として受け止め、共有できるようになった成功事例です。

事例②：ブランディング動画の制作

企業名	株式会社愛和産業
相談内容	社長交代を機に新たな理念策定
ニーズ	社外へ向けて、自社のブランディングを行いたい」「社内へ向けて、大切にしてきた想いを伝えたい。後世に伝えていきたい。
対応内容	『社長様と技術顧問の方との対談動画』を制作する動画制作
結果	社長の想いや今後のビジョンが、いつでも動画で伝えられるツールとなった
実施会社	株式会社R4

新たなブランディングプロジェクトの一環として、「社長と技術顧問の対談動画」の制作事例です。
撮影は同社らしさが最も伝わる工場内で実施し、経営理念や創業の想い、今後のビジョンなどをテーマ別に編集。
全11本の動画と、それらを統合するコンセプトムービーを制作しました。
制作したブランディング動画はホームページや採用活動など多方面で活用でき、社長の想いや会社の強みをいつでも伝えられる有効なブランディングツールとなります。

事例③：ロゴ制作でブランド価値を高める

企業名	株式会社日本ゴルフアパレル
相談内容	ゴルフのアパレルブランドを立ち上げるにあたり、ブランドのロゴを企画・デザインしてほしい
ニーズ	社長のゴルフに対する独自の哲学をロゴで表現したい
対応内容	社長のゴルフに対する情熱と生い立ちから新規ブランドを創業する背景までじっくりとお話を伺い、一つひとつの形をロジカルに意味づけながら制作を行い、合計5つのロゴマークとブランド名のロゴをご提案。
結果	初めて見る人にブランドを説明しやすく、説明を受けた人が理解しやすいロゴが完成
実施会社	株式会社R4

社長のゴルフ哲学やブランド名「風砂草水」に込められた想いを丁寧にヒアリングし、「自然と向き合い楽しむ」「上質でスマートな人に向けたブランド」という方向性を設定。
5案のロゴマークとロゴタイプを提案し、「風・砂・草・水」を象形化した案が採用されました。
完成したロゴは、ブランドの理念を的確に表現し、社長様からも「思考過程が明確で納得感があった」「時間が経つほど愛着が増した」と高い評価を得た成功事例です。

 事例④：ブランディングセミナー開催で実践的なノウハウを共有

セミナー開催地	岐阜県大垣市
セミナー内容	・なぜ、今「理念経営」が必要なのか ・理念浸透とは何か？その定義と構造 ・理念の社内浸透がもたらす効果 ・理念を社内に浸透させる具体的メソッド ・事例紹介

経営者や人事担当者の方々に向けて、インナーブランディングの核心をわかりやすくお伝えするセミナーを開催しました。
テーマは「メソッドの公開」。実際に弊社が行っている理念浸透の進め方を具体的な手法としてご紹介。
参加者は5名でしたが、終了後のアンケートでは高い評価をいただき、複数の企業様で商談にもつながるなど成果を実感しています。

中小企業の採用ブランディングの進め方【4ステップ】

ここからは、採用ブランディングの進め方を中小企業向けに解説します。

導入と事前準備

まず取り組むべきは、採用ブランディングの目的を明確にすることです。

企業の課題やニーズを丁寧にヒアリングしたうえで、プロジェクトメンバーを選定し、全員が同じ目標を共有できる体制を構築します。
その後、キックオフミーティングを開き、理念策定や採用活動に向けた共通理解を深めていきます。

この段階でしっかりと土台を固めておくことで、次のステップとなる情報収集や理念づくりをスムーズに進行することが可能です。

情報収集

次のステップは、自社を深く理解するための情報収集です。

経営層へのインタビューを通じて企業の想いや方向性を確認し、社員アンケートやグループインタビューでは現場の声を丁寧に拾い上げていきます。
さらに、お客様へのヒアリングや価値観分析も実施し、自社がどのように見られているのかを客観的に整理します。

こうした多角的な情報を集めることで、企業の“本当の強み”や“らしさ”を可視化することが可能です。
これが採用ブランディングを進めるうえで欠かせない基盤となります。

言葉の整理と抽出

集めた情報をもとに、自社の魅力や価値観を言葉として整理していくことが次のステップです。
キーワードを抽出し、それらをマッピングすることで、自社の強みや文化がどこにあるかを可視化します。

さらに、「ブランドパーソナリティ」を設定することで、企業を一人の人に例えたときの性格や印象を明確化します。
この工程によって、理念やメッセージに一貫性が生まれ、社内外に伝わる言葉づくりが可能になります。

経営理念の策定

最後に、これまで整理してきたキーワードや価値観をもとに、ミッション・ビジョン・バリューを策定します。
企業として何を目指し、どんな価値を社会に提供していくのかを明文化する段階です。

また、その理念を物語として伝える「ストーリー設計」も行い、経営層から社員まで共感できる内容へと仕上げます。
理念が浸透すれば、社員が自発的に動く組織文化が育ち、採用ブランディングの成果に直結させることが可能です。

【中小企業向け】採用ブランディングのポイント4つ

ここからは、中小企業向けに採用ブランディングの失敗しないためのポイントを4つ解説します。

理念は掲げるだけでなく実践する　

企業理念は「掲げること」よりも「生かすこと」に価値があります。
なぜなら、どんなに立派な理念でも、社員の行動に結びつかなければ意味を持たないためです。

多くの企業では、理念を策定した直後は満足感がありますが、その後の浸透活動が止まってしまうケースが少なくありません。
R4が採用ブランディングを支援する中小企業でも、まず社内への浸透を重視しています。

たとえば、ブランドブックやクレドカードを活用し、朝礼で社員が理念に基づいた行動事例を共有する仕組みを導入しました。
その結果、社員一人ひとりが理念を意識し、自発的に行動する文化が育っています。

理念は飾るものではなく、日々の仕事で体現してこそ意味を持つといえるでしょう。
採用ブランディングの成功も、この“理念の実践”から始まります。

「体験」で採用ブランドを強化する　

採用ブランディングを強化するには、「体験」を通じて自社の魅力を感じてもらうことが重要です。
人は情報を“知る”だけでは動かされず、“体験して納得する”ことで初めて心が動きます。

たとえば、無印良品は商品販売にとどまらず、ホテルやカフェなどを展開し、「無印らしい暮らし」を五感で感じられる場を提供しています。

また、キッザニアでは子どもたちが実際の仕事を体験し、企業の価値を自然に理解できる仕組みをつくっています。

こうした「体験型のブランド発信」は、求職者の深い共感を得て記憶に残すことが可能です。
採用活動でも同様に、インターンシップやイベントでリアルな体験機会を設けることで自社への理解と愛着が高まります。
単なる説明ではなく、「心に残る体験設計」ができれば、それが最も強力な採用ブランディングになるといえるでしょう。

会社の魅力は「スキル」と「マインド」で発信する　

採用ブランディングを成功させるためするには、「スキル」と「マインド」の両面から会社の魅力を発信することが大切です。
求職者は待遇や制度といった“目に見える価値”だけでなく、企業の理念や風土といった“目に見えない価値”にも共感して応募を決める傾向があります。

ある中小企業では、これまで事業内容や福利厚生など「スキル面」ばかりを訴求していました。
そこで、弊社R4に採用ブランディングのご相談をいただき、社員同士が支え合う文化や挑戦を応援する社風など「マインド面」を整理し、実際のエピソードとともに発信したところ、採用数が約4倍に増加。
さらに新卒定着率100％という成果につながりました。

今の就活生は、給与だけでなく「どんな人と働くか」「どんな価値観を大切にしているか」を重視します。
だからこそ、自社の“スキル”と“マインド”を二刀流で伝えることが、採用ブランディング成功のカギです。

一貫性のある採用ブランディングをする

採用ブランディングでは「一貫性」も重要です。
なぜなら、メッセージやイメージが統一されていないと、求職者に信頼されず、自社の魅力が正しく伝わらないためです。

強いブランドには共通して、一貫した世界観があります。
たとえばアップルは、広告から店舗まで洗練されたデザインで統一し、ロレックスは高級感あふれる接客体験を徹底することで、ブランド価値を守っています。R4が支援した企業でも、採用コンセプトを軸にナビサイト・パンフレット・説明会を統一した結果、イベントでの着席数が4倍に増加しました。

採用活動でも、「話す内容」「見せるデザイン」「伝える言葉」をそろえることが大切です。
一貫性のある発信は、求職者に安心感と信頼を与え、長く選ばれる採用ブランドを築く土台になります。

中小企業の採用ブランディングに関するよくある質問

【まとめ】中小企業にとって採用ブランディングは企業価値になる

 中小企業が優秀な人材を確保するには、採用ブランディングの実践が欠かせません。
なぜなら、大手に比べて知名度が低い中小企業こそ、自社の理念や文化を明確に伝え、共感を得ることで選ばれる存在になれるからです。

採用ブランディングは、単なる広報活動ではなく、理念の浸透や社員の行動変化を通じて企業価値を高める中長期的な取り組みです。
R4では、理念策定から社内浸透、採用広報まで一貫して採用ブランディングを支援し、多くの中小企業で成果を上げています。

自社らしさを言語化し、一貫した発信で信頼を築くことができれば、採用力と組織力は大きく向上させることが可能です。
今こそ、自社の魅力を再発見し、未来へつながる採用ブランディングを始めましょう。

R4は採用課題に対する支援をしています

母集団形成、採用コストの適正化、採用代行など、
採用活動の「困った」をご相談ください。