採用ブランディング事例紹介|採用数倍増!採用コスト半減!効果バツグンの採用ブランディング

採用ブランディング事例紹介|採用数倍増!採用コスト半減!効果バツグンの採用ブランディング

これまでの採用ブランディングに関する記事では、具体的な実践法や関連する書籍・動画などをテーマとして取り上げてきました。今回のテーマは、当社が手がけた採用ブランディングの事例紹介です。実践した採用ブランディングの概要と得られた効果などについてご紹介いたします。

採用ブランディングの事例として紹介させていただくのは、愛知県にある社会福祉法人T様です。新卒の採用を進めるにあたり、広報の軸となるコンセプト(=採用ブランド・アイデンティティを整えさせていただきました。また、そのコンセプトをもとに採用パンフレットやイベント用のブース装飾ツールなどの企画・制作も担当させていただきました。

採用ブランディング|はじめに:複数の魅力を、端的な表現で一つにまとめる

採用ブランディングの最初のステップとして、まずは情報収集を行いました。ヒアリングをさせていただくと、多くの魅力がある法人様であることがわかりました。「良い意味で自由・フランク。のびのびと仕事ができる環境がある」「『こうしたい』『やりたい』と思うことは全面的にバックアップしてもらえる」「職員の成長を後押しする研修制度・キャリアアップ制度がある」「待遇・福利厚生が充実しており生活をサポートしてもらえる」「定着率が高い。長く活躍できる環境・風土がある」といった魅力です。

いずれも、採用広報における訴求ポイントになり得ます。だからといって、一つ一つ羅列してアピールしても、それは一般的な採用広報に過ぎず、採用ブランディングの実践とは言えません。採用ブランディングを実践するためには、これらの情報をもとに法人の“真の魅力”を端的にまとめる作業=「自社らしさの言語化」が必要です(詳しくは こちらの記事 を参照ください)。当社では、T様の魅力を「自分のやりたいことを、やり続けられる環境がある」と言語化しました。

採用ブランディング|ペルソナを考える:「らしさ」を体現できる人物像を設定

続いて、求める人物像=採用ターゲットの明確化を行いました。T様へ求める人物像についてヒアリングをすると「人に気遣いができる人、気にしてあげられる人」「ひとりで悩まず、みんなで一緒に考えられる人」「『こうしたい』と意志を持ち、主体的に仕事ができる人」「『自分を変えたい』という想いがある人」といった人物像が浮かんできました。

ヒアリング内容をもとに、採用ターゲットを「ご利用者のためになることを、意志を持って考え、実践できる人。それに、周りの職員たちと協力しながら取り組める人」と設定しました。

採用活動の軸となる採用コンセプトの策定

自社らしさ=「自分のやりたいことを、やり続けられる環境がある」。
採用ターゲット=「ご利用者のためになることを、意志を持って考え、実践できる人。それに、周りの職員たちと協力しながら取り組める人」。

以上の内容を踏まえて、コンセプト(採用ブランド・アイデンティティ)策定のステップに移りました。検討の末、「『これがやりたい』という意志ある人が、それを無限の可能性の中でやり続けられること」を独自の魅力と捉え、コンセプトのベースに「無限大∞」を用いることをご提案。その上で、下記の採用ブランド・アイデンティティを策定させていただきました。

採用ブランド・アイデンティティに込められた意味を補完する目的で、次のメッセージも併せて用意しました。

このコンセプトを表現の軸に据えて、様々なツールを作成させていただきました。

※職員の皆様やご利用者様に「∞」のマークを手で表現していただきました。

採用ブランディングの実践で得られた成果

T様からは「成果が出ているので継続して活用している」と評価いただいています。具体的な成果として、下記の内容を挙げていただきました。

□ 伝えるべきことが明確になった。届けたい人に、届けやすくなった。
□ 職員たちが、自分たちの強みや特徴をより理解・共有できるようになった。
  会議で「大事にしていこう」と話し合う機会も増えている。
□ 「やれること∞むげんだい」は名刺やホームページなど採用以外の広報物でも使用
  一貫したイメージを職員、ご利用者に届けることができている。
□ 採用ブランド・アイデンティティへ共感して入職する人が増えた。
  価値観に共感してくれる人が着実に増えている。
□ 合同説明会(企業展)でのブース装飾がメッセージ性のある、華やかなものになった。
  採用競合に比べて着席数も多い。
□ 入職の人数が2倍に増えた。
  離職率も業界の全国平均を下回っており、バランスの良い人数、組織にすることができている。
□ メッセージが明確になったことで、採用媒体を幅広く活用できるようになった。
  それもまた、入職者の数が増えた要因の一つである。
□ 一人あたりの採用コスト(年間平均)を半分に削減することができた。

自社ならではの魅力を、一貫性を持ち、継続して、意図的に伝えていく。それこそが採用ブランディングの極意ですが、T様はそれを理解され、実践されています。

採用ブランド・アイデンティティの策定後、このコンセプトは新たな法人ロゴのベースとしても活用されました。また、上記にT様も挙げてくださっているように、名刺やホームページなどでも活用されています。採用が入り口であっても、企業・法人の“真の魅力”を言語化・形象化したものは、採用以外の領域においても効果を発揮することを、当社も実感することができました。

中小企業でも、採用ブランディングを実現していくことは、十分に可能です。むしろ、企業規模や知名度では採用が難しい企業こそ、採用ブランディングの効果を期待できます。

この記事のライター

明日から使える採用ブランディング実践法(著者:毛利大一郎)
明日から使える採用ブランディング実践法(著者:毛利大一郎)

毛利大一郎/株式会社R4  制作部 事業部長 ブランド・マネージャー 
愛知県名古屋市生まれ。早稲田大学 第一文学部卒。クリエイティブ・ディレクターとして、求人広告やパンフレットの他、映像、ウェブサイトから社史、CI/VIにいたるまで、さまざまな企業広告・広報物の企画・制作を手がける。手がけた社数は愛知県・岐阜県の企業を中心に200社を超える。 また、これまでにインタビューをした人数は約2000人に及ぶ。◆その他著書:『仕事にやりがいを感じている人の働き方、考え方、生き方。』(幻冬舎)

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弊社は、採用支援サービスを中心として、クリエイティブなツールを制作しています。企業の魅力を抽出し、伝えたいターゲットに向けて、言葉やデザインで表現し続けている会社です。
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